映画『先生の白い嘘』で、女優の奈緒さんが採用を求めたことで話題になったインティマシーコーディネーター。
同映画の三木康一郎監督が、その要望を拒否したことが問題となりましたよね。
この映画が男女の性の格差に関する内容だったことから、主演女優10人くらいに断られ、撮影までに10年もかかるなど、キャスティングに苦労したそうです。
最近では、日本でも「大奥」の撮影で、俳優の高嶋政伸さんがインティマシーコーディネーターを入れて欲しいとお願いするなど、その存在が取り上げられ、認知されてきているようです。
しかしながら、インティマシーコーディネーターの資格について詳細はほとんどわかりませんよね。
今回はインティマシーコーディネーターの目的や資格の取得方法、年収や日本に何人いるのかなどについて調べてみました。
インティマシーコーディネーターの目的は俳優を守ること
インティマシーコーディネーターとはどういった資格なのかというと、簡単にいうと俳優を守ることが目的です。
具体的にいうと
映像制作に置いてヌードや性的な描写などのインティマシ―シーンを撮影するにあたって、俳優のみなさんが肉体的、精神的にも安心安全に撮影できるように、かつ監督の意向が最大限発揮できるようサポートするスタッフです。また、LGBTQのアライ(性的マイノリティの人々を理解し支援する人々)として活動することも役割の一つです。
引用元:https://globe.asahi.com/article/15125340から抜粋
奈緒さんがいつインティマシーコーディネーターの採用をお願いしたのかはわかりませんが、こうした主張ができるということはとても大事なことですよね。
映像などの制作現場においては、監督やプロデューサーなどの圧力により俳優などからは、なかなか主張がしづらい傾向があると言いますからね。
一般社会においても、会社などの上司との関係のように、パワーバランスのある関係性の中でNoと言うことはとても難しいですよね。
撮影が進む中で、監督などから急に予定になかったことを要求されて、断れる俳優なんてなかなかいないのではないでしょうか。
インティマシーコーディネーターはそうした関係性の中で俳優が守られるための存在として、なくてはならない資格になるでしょうね。
Noと言わなかったから同意したということではなく、Yesということが同意であるという認識を普及させなければなりませんね。
現在の日本ではインティマシーコーディネーターの採用がルール化されていないため、仮に映画などの制作にインティマシーコーディネーターが採用され、撮影の中で進言してもお願いベースでしかないのだそうです。
インティマシーコーディネーターだけが頑張るのではなく、現場の監督、スタッフ、俳優の意識も変えていく必要がありますよね。
日本に2人だけ
- 浅田智穂さん
- 西山ももこさん
日本にインティマシーコーディネーターがどのくらいいるのか調べてみると、浅田智穂さん、西山ももこさんのなんとたったの2人しかいないというのが現状のようです。
お二人とも40作品ほどの作品の制作に参加しているようですが、資格をお持ちの方が少なすぎて、すべてのオファーに対応するのは難しいのが現状です。
日本でのルール化のためには、資格取得の普及も進めなければいけません。
いくら時代が求めても、現実問題、インティマシーコーディネーターが少ない限り、ルール化は難しいでしょう。
どうやったらインティマシーコーディネーターの資格が取れる?
実際にインティマシーコーディネーターの資格を取るためにはどうしたらいいのか調べてみました。
②株式会社Blanketで受講
調べてみると、この2つがインティマシーコーディネーターの資格を取ることができるようです。
株式会社Blanketは、Intimacy Professionals Association(IPA)とライセンス契約をして資格取得ができるようにと、浅田智穂さんが設立した会社です。
というのも、IPAは英語でのカリキュラムのため、日本語で受講できるようにしたんですね。
西山ももこさんも会社を設立し、インティマシーコーディネーターの普及やセットカウンセラー(心理士オンセット)など業界で必要なことについて活動を始めるようです。
今月セーフセットジャパン合同会社を設立する予定です。より安全に安心に撮影を行うために専門家が集まり5本の軸で始めます
○インティマシーコーディネーター
○ハラスメント
○表現考査(LGBTQIA+, ジェンダー)文言チェックや監修
○セットカウンセラー(心理士オンセット)
○プロダクションサービス— 西山ももこ (@intimacy_Jp) July 5, 2024
インティマシーコーディネーターの年収は?
次にインティマシーコーディネーターの年収はどのくらいなのでしょうか。
調べてみたところインティマシーコーディネーターの年収は日本ではまだ日が浅く、データが存在していませんでした。
日本では、インティマシーコーディネーターの採用はルール化されていないため、映画やドラマでの採用が必ずあるわけではありません。
現在インティマシーコーディネーターの資格を持っているお2人も、日本でのルール化や普及のために、日々努力しているようです。
まとめ
今回はインティマシーコーディネーターの資格の目的や取得方法、年収や日本に何人いるのかなどについて調べてみました。
現在日本で活躍するインティマシーコーディネーターの少なさには驚きましたね。
まだまだルール化や普及には時間が必要かもしれませんね。
以下では、人気の記事を
ご用意しておりますので、
是非ご覧ください。